仏教は紀元前5世紀頃に始まった

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仏教は紀元前5世紀頃にインドで始まったとされる。

仏教とは、仏=ブッダ(覚った人の意味)が說いた教えを実践し、自らも覚りを得て仏となることを目的とした宗教である。
歴史上の人物とされるブッダは、人間の苦しみを解決するにはどのようにしたらよいのかを思案し、29歳に出家し、6年間の苦行のすえ、35歳に菩提樹の下での深い瞑想のすえ覚りを開いた。
その後、自身の悟りが人々に理解できないのではないかと迷ったが、やはり多くの人が同じ悟りを得られることを願い、ブッダは人々に教えを説く旅にでる。

仏教はこうして始まったのである。

ブッダの教えはひとつではない

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ブッダは35歳から80歳までの45年間、さまざまな教えを分け隔てなく説いてまわったが、自身ではなにも書き残さなかった。
そのため、現在に残る仏教経典は、弟子たちが口伝したブッダの教えを後世の人たちがまとめたものとなる。

ブッダの死後、時代や地域を経て、仏教はさまざまに解釈され、さらに民俗信仰と結びつきながら多様な発展を辿ってきた。
その際、新たな経典が編纂され、さらに他の言語に翻訳され、膨大な数の経典や注釈が作成された。

仏教にはキリストの聖書やイスラム教のコーランのような唯一の聖典は存在せず、同人誌のようにさまざまなブッダに関する資料が量産されていくことになる。
こういった経緯から、ブッダの言葉が正確に残った経典は数少ないかと思われる。現段階では、ブッダが実際に語ったものを確定することすら、厳密には難しいとされている。

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しかし、教団が分裂を始める以前、ブッダの死後100年のうちにつくられた原始経典(「スッタニパータ」など)は、仏教の源流として極めて重要な資料となる。

だが、これら原始経典のなかにもすでにバラモン教など仏教以外の教えが混在していた可能性がある。故に、的確にブッダの教えを取り出そうとするなら、余分な教えを差し引いていくなどのアプローチが必要になってくるが、これについては別の機会で述べたい。

ともかく、これら経典や史実を手掛かりに、私たちはブッダの思想や生涯を知ることができるのだ。

世界に広がる宗教の教え

(出典:http://livedoor.blogimg.jp/hatima/imgs/9/8/98e1ac58.jpg

宗教は、大きく世界宗教と民族宗教に分けられる。
世界宗教の定義は、国や民族を超えて信仰される宗教だ。
なかでも、キリスト教、イスラム教、仏教が、世界三大宗教と呼ばれる。
仏教が仏=ブッダになることを目指す教えである一方、ほかのふたつは一神教で、自分が神になることはない。

(出典:http://sekaigo.web.fc2.com/sekai_data/2009_jinko.html

民族宗教は民族の伝統に深く根付いたもので、ユダヤ教、ヒンドゥー教、神道などが挙げられる。
仏教は日本などのアジア諸国だけでなく、ヨーロッパやオセアニア、アメリカにも信者を持っている。

世界に広がるブッダの教え

地図で見る仏教伝播

(出典: 浄土門 時宗 光明寺 公式サイト:https://www.koumyouzi.jp/blog/902/

ブッダ入滅後の紀元前後、伝統的な出家や戒律を重んじる上座部仏教に対して、ブッダの教えを再解釈し、出家者だけでなく世俗の人にも仏になれると説く大乗仏教が興った。
上座部仏教はインドの南のスリランカを経て、東南アジアのタイ、ミャンマーなどに広がった。(南伝仏教)
大乗仏教は中国を経て、チベット、東アジアの朝鮮、日本などに伝播した。(北伝仏教)

同じく浄土門 時宗 光明寺の公式サイトにとても分かりやすい表があったので、換骨奪胎にアレンジして掲載する。

上座部仏教 大乗仏教
別名 ・南伝仏教

・小乗仏教

・テーラワーダ仏教

・北伝仏教
目指す方向 修行によって解脱し、涅槃に至る 利他の行いによって衆生を救う
到達点 阿羅漢

(現世で悟りを得たもの。過去世からの歴劫修行を積み重ねたブッダにはなれない。)

菩薩

(悟りの途中にあるもの。自身の成仏は確定しているが、他の衆生を救うことを優先する。)

救われる対象 出家して修行した僧侶本人(声聞/縁覚) 出家、在家を問わず、すべての人(十界の衆生)
僧侶以外は 僧侶への布施などにより功徳を積む 如来や菩薩に祈る
信仰の対象 ・釈迦如来のみ。

・菩薩といえば、ブッダが生まれる前の修業時代のことを指す。

釈迦如来をはじめとする・如来

・菩薩

・明王他、多数の尊格

経典 パーリ語原始仏典 サンスクリット語などの大乗仏典を翻訳したもの
戒律 ・八正道など

・ブッダの時代に定められた厳格に戒律を守る

・六波羅蜜など

・宗派ごとにさまざまにアレンジ

教派 スリランカ大寺派のみ 多数
伝播 ・スリランカ・タイ

・カンボジア

・ラオス

・ミャンマーなど

・中国・朝鮮半島

・日本

・チベット

・モンゴルなど

また、7世紀ごろ、インドでヒンドゥー教と結びついた密教が興ると、チベット、ブータン、中国、韓国、日本に伝わった。
なかでもチベットでは、密教が民族信仰と融合してチベット仏教が花開き、8世紀に国教となってから現在に至るまで、チベットの人のほとんどが信仰している。

このように、世界中に多大な影響を及ぼした仏教だが、いったいその内容はいかなるものなのか。
次回からは順にその内容に迫っていきたい。